(眠い中、つっかえつっかえい最初の2ページちょっとを読んでみました。著作権が少し気になったけど、ネット書籍も最初の数ページは公開してるはずなので、これぐらい促進大丈夫なことを信じて。まだ全然本編に入ってないし。興味が湧いたら読んでみてください)
最近なんか「ちゃんと生きている」気がしないのが気に入らなくて。それはただ熱中症でやる元気すらないのかもしれないけど。
小さい頃からジブリ映画は親と見に行く習慣があったし、ジブリ映画はマイナー映画好きな私にとってわざわざ映画館で見たい映画ではないので、今回の「借りぐらしのアリエッティ」も見たいと思ってたわけではないけど「いついく?」と聞いてみました。
そしたら、母にとっては思い入れのある本だからあまり見たくないというではないですか。なんとなく、どういう暮らしなのか興味があったのでそれを感じとってか「原作先読んでみてよ」と言われたので、久しぶりに人に勧められた本を読みました。
本当にわがままな人間なので、滅多に人の好みで勧められた本など読まないのですが、わざわざ買ってきてくれたので頑張って読み。。。可愛い話なのだけど、全然その気分ではないので3回寝落ちして頑張って読み終わりました。
それで分かったのは「今読みたいのはこの本ではないんだな」ということ。
TUTAYAカードが失効したので更新したら無料レンタルの券をもらって、もったいないからレンタルしてギリギリに返却して(苦笑)ずっと気になってた「告白」という本を手に取りました。
少し前にさかんにCMした松たかこ主演の「私の娘はこのクラスの生徒に殺されました」「どっかーん」という、相変わらず派手な感じの中島監督の演出にうんざりしながらも、内容は気になる。でも、もう絶対あの監督の映画は見たくない。不快になるから。。。「下妻物語」は良かったけどね。
あの監督はたしかCM出身だから、一瞬一瞬が劇的じゃないといけないと思ってるんだろうね。だから、飽きる。今風に言うと「ウザい」。松たかこも嫌いだし。
映画は見たくない。でも内容は気になる。でも、あまりに映画と距離をおいていたために原作があるとも知らず。また、その原作を読む気にならないだろうと表紙を見て通り過ぎ、「でも、もしかしたら」と少し読んでみました。わずか3ページ。それだけで、私はその本にのめり込んで一気に読んでしまう自信がありました。
どこがツボなのか分からないのだけど、書いている人のパワーの向いている方向が意外だと引き込まれるのかなぁ。北野武監督の「バトルロワイアル」の原作本も映画は興味はなかったのだけど、日本の本にしては珍しくペーパーバックで「どうしたちゃったのこんなに気取った?ことしちゃって。それもこんなに分厚いし」と思って手に取ったら、引き込まれて食事やトイレさえ時間が惜しいと思うぐらい手放さずに読んだ記憶があります。あの本で私は戦争を「体験」した気がします。小さな物音にもビクッとして生きた心地がしなかったし。あんなに読者を引き込める本って振り返ってみてもすごいな〜って思う。
長い文章が苦手な人は第1章だけでもいいかもしれません。この本はとても珍しくて、各章の終わりで本を置いてもそれなりに楽しめるように出来ています。次の章に進むと新しい展開が待っているのですが、途中で終わらしてしまう方が好きという人もいるかもしれません。私は4章までで終わる方が好きかな。
人生の一部を切り取って話を構成すればクライマックスは設定できる。でも人生が終わるわけではないから、話は続けることが出来る。どこまで切り取るかということなのだろうけど。第5章がとても気持ち悪かったので(全体の文章は嫌いではなかったけど、5章の書き方というか話の流れが不自然というか私の中で何か「違う」気がしたので)、5章を軽く流して6章に行くのが理想なのかな。
内容的に暗いから読むのは夜がいいな〜と思って、今から読んだら…と思いつつ読んだらやっぱり朝になりました。BLOGなんて更新しなきゃもっと早く寝られるんだろうけど。苦笑
読んでる時はその世界に入り込んでるから(こういう集中力だけは異常にあるので。苦笑)全然なんとも思ってなかったけど、色々と甘いというか雑なところがあるのかも。どうしても松たかこの顔がチラつくし。苦笑
でも、本の中の先生は松たかこみたいなイメージはないから、重なりはしないんだけどね。
私が入り込んでしまった理由の1つが、いま現在わたしが実際にこの本の設定と同じ中学生と日常的に接しているからというは避けられないような気がする。「先生の一言が生徒にとってどれだけ重いか」というのは、考えると本当に気が重くなるのです。苦情や反発があればまだいいのだけど、中学生ぐらいって自分の中で抱えちゃうんだよね。自分もそうだったし。だから、何か「違う」雰囲気を感じると、何か不必要な事を言ってなかったか、言うべきことをちゃんと言っていたか悩む。
甘いとか雑な気がしたのが、中学生の登場人物の行動が不自然に思えたり。説明が足りないのかもしれないけど。事件のコアな部分はちゃんとしてるんだけど、周辺部分が「なぜその必要があるのか」「なぜそれを敢えて書く必要があるのか」分からない部分が多かったように思います。きっと、本のページ数(300ページ)が中途半端なんだろうけど。ちゃんと書くなら倍のページ数が、要点を押さえてシンプルに書くなら半分で良かったってことなのかな〜私にとっては。
中学生は中学生なりに考えてる。親は親なりに一生懸命。そしてそれは平行線をたどる。この立場の差は仕方ないんだろうけど、本の中でも中学生から親の不満を聞いても「やっぱり分かりあうとか無理なのかな」と私を幻滅させる機会を増やすばかりです。明らかに親は中学生が持っている大事なものを「失っている」気がしてしまうから、やっぱり大人にはなりたくないんだよな。。。
もう「まだ子供なんだから、大人の言う事はちゃんと聞きなさい」っていうのやめようよ。「大人だ」って偉そうに言えるほど、ちゃんと「大人」になれてないじゃん。
この本はこういうメッセージを伝えるものではないけれど、こういう本を読むとやっぱり思ってしまいます。
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我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。(公式HPより)